いつまでも健康で若々しくいたいものです。そんなエイジングケアのための新しいキーワードが“AGE”。体内で、過剰に摂取した糖とたんぱく質に熱が加わって結び付くことで生じる物質のことで、「終末糖化産物」ともいわれます。これが、いわゆる“老化”の原因だと研究が進んできました。
酸化といえば“さびつく”イメージですがAGEは、たんぱく質の“糖化”によりできる物質です。例えば、炊飯器で炊いたご飯を保温したままにしておくと、ご飯が黄色く変色し、固くなります。“糖化”は、そんな“焦げつく”イメージです。
たんぱく質は、私たちの体の細胞を構成する重要な要素。特に筋肉のもとになることで知られています。もちろん、糖も体のエネルギー源なので、必要な栄養素です。しかし、過剰に摂取すると、余った糖が体内でたんぱく質と結び付いてしまって糖化し、AGEとなって蓄積します。そして、「AGEは、細胞の再生を促すなど体を組織するために必要なたんぱく質が、余分な糖でベトベトになって硬くなり、柔軟性がなくなって、機能しなくなってしまうというイメージです。これが、いわゆる“老化”を招いている物質だと分かってたのです。
肌を例に挙げると、そのハリや柔らかさは、コラーゲンやエラスチンなどのたんぱく質が支えているから。それらの要素が糖化してしまうと、肌にはハリがなくなり、しわやたるみ、また、くすみやシミの原因になってしまいます。
その他、例えば骨。主成分はカルシウムとたんぱく質ですが、そのたんぱく質が糖化すると、白い骨は茶色く変色し、もろくなって骨粗しょう症に。さらに、骨のカルシウムが溶け出し、血管で石灰化すると動脈硬化の原因にも。
肌や骨に限らず、血管や体のさまざまな臓器で、同じように糖化が進んでAGEが蓄積すると、病気のリスクが高まるともいわれています。
なんとなく“年齢のせい”と思っていたことが、実は“糖化”が引き金に。
AGEをためないようにするには、どうすればいいのでしょうか。
体内でAGEを増やさないようにするには、血糖値がポイントになります。血糖値が高い状態が長く続くと、糖がたんぱく質に接する時間が長くなるので、多くのAGEが作られることになります。
では、高血糖な時間を短くするためには?
「ベジタブル・ファースト」食物繊維は糖質の吸収を抑える働きがあるため、しっかり野菜を食べることと、ご飯や麺類など、摂取すると糖質に変わる炭水化物よりも、野菜の食物繊維を先に食べると血糖値の上昇を緩やかにできます。野菜の他にも、食物繊維の多い納豆や海藻類、きのこ類なども積極的に取ることを推奨します。
短時間に一気に食べてしまうと、急激に血糖値を上げることにつながりますので、よくかんでゆっくりと食べましょう。食べ過ぎると血液中に糖があふれだしてしまいますので、腹八分目を心がけて。
間食に甘い物を食べがちな人は、できるだけ食後のデザートとして食べることをおすすめ致します。
食事で注意することがもう一つ。食品によっては、すでにAGEを多く含んだものがあります。また、同じ食材でも高温で調理したものほどAGE値が高くなろことが分かっています。
肉や魚、食パンなどを焼いたときの焦げは、メイラード反応(糖化)で、まさにAGEそのもの。こんがり焼いたり揚げたりしたものは、食欲をそそりますが、AGEが高いということを認識して、調理法を工夫したり、食べたいときは野菜や低AGEの食品を取り入れることをおすすめします。
その他にも、喫煙、適量を超えた飲酒、睡眠不足、ストレス、紫外線などがAGEを増やすことにも。
また、清涼飲料水が好きな人も要注意です。ジュースなどに使われる人口甘味料は、ブドウ糖の約10倍の速さでAGEを作るといわれています。取り過ぎないよう気をつけましょう。
食事だけではなく、日ごろの生活習慣も関わります。
適度な運動は健康づくりに欠かせませんが、AGE対策についても同様。
血糖値が上がるのは食事の1時間後ぐらいなので、食後30分ぐらいから軽い運動を取り入れて。ウオーキングやストレッチ、食器洗いや掃除程度の家事、買い物などでもいいので、こまめに体を動かすことを推奨します。
さて、あなたのAGE値がいったいどれくらいか、気になりませんか?
11月24日(火)さいたま市岩槻区の花屋プントでは「先着20名」に無料でAGE測定を行います。
ショックな数字が出るかもしれませんが、測定を機に“AGE”について知り、その対策を継続していくことが大切です!
まずは、あなたもAGE値を測ってみましょう。
A6 2020年11月24日AGE測定会チラシ